引用タグ(blockquote)とは?種類と使い方について

引用タグは、他のサイトに表示されている内容の一部を自身のサイトで利用する際に使うタグです。

引用タグを使う目的としては、著作権侵害を防ぐ、重複コンテンツとして検索エンジンから低品質コンテンツと判断されないようにすることです。引用タグを使えば、全てを防げるわけではありません。引用する内容や頻度には注意が必要です。

引用タグには、blockquote、q、citeといったタグがあり記述方法や用途が違いますので、SEOや著作権も含めて解説していきます。

引用タグとは?

引用タグは、他サイトや文献から一部を抜粋して自身のサイトに表示する際に使用します。

ユーザや検索エンジンにこの部分はオリジナルのコンテンツではないことを示し、抜粋部分と一緒に引用元も明記します。

出来る限り、自身の知識や意見だけでコンテンツを作っていくことが理想ですが全てを網羅することはできません。その道の専門家や文献を取り入れることでより説得力を高める為に引用することがあります。

引用がダメということはありません。引用することで正しく、分かりやすいコンテンツをユーザに届けることができます。

引用タグの(blockquote、q、cite)種類

引用タグには、用途に合わせていくつが種類があります。blockquoteタグ、qタグ、citeタグのそれぞれの記述方法について説明していきます。

blockquoteタグ

blockquoteタグ(<blockquote>〜</blockquote>)は長文を引用する際に使用します。引用部分は「ダブルクオーテーションマーク(”)」で囲まれることが多く、引用元リンクとセットで表示されます。

対応ブラウザInternet Explorer 2~ / Firefox 1~ / Google Chrome 1~ / Safari 1~ / Opera 6~

blockquoteタグの使用例

親譲りの無鉄砲で小供の時から損ばかりしている。小学校に居る時分学校の二階から飛び降りて一週間ほど腰を抜かした事がある。なぜそんな無闇をしたと聞く人があるかも知れぬ。別段深い理由でもない。新築の二階から首を出していたら、同級生の一人が冗談に、いくら威張っても、そこから飛び降りる事は出来まい。弱虫やーい。と囃したからである。小使に負ぶさって帰って来た時、おやじが大きな眼をして二階ぐらいから飛び降りて腰を抜かす奴があるかと云ったから、この次は抜かさずに飛んで見せますと答えた。

青空文庫より

qタグ

qタグ(<q>〜</q>)は改行のない1行の文章を引用する際に使用します。HTML内で<html lang=”ja”>を宣言している場合は、「」(カギカッコ)で表示されます。

対応ブラウザInternet Explorer 4~ / Firefox 1~ / Google Chrome 1~ / Safari 1~ / Opera 6~

qタグの使用例

つれづれなるまゝに、日暮らし、硯にむかひて、心にうつりゆくよしなし事を、そこはかとなく書きつくれば、あやしうこそものぐるほしけれ。引用元:徒然草より

citeタグ

citeタグ(<cite>〜</cite>)で引用元を表示する際に使用します。通常は斜体で表示されます。

対応ブラウザInternet Explorer 2~ / Firefox 1~ / Google Chrome 1~ / Safari 1~ / Opera 6~

citeタグの使用例

引用元:徒然草より

画像を引用する場合

他のサイトから画像やグラフを引用する場合があります。ツイッターやインスタグラムといったシェアを想定したSNSであれば自動的に吐き出されるソースを貼り付けるだけで問題はありませんが、通常のWEBサイトでは<figure>と<figurecaption>と引用タグであるciteタグを併用することで表示します。

figureとfigurecaptionタグ

<figure>タグは、図、写真、表であることを示す場合に使用します。<figcaption>タグは、<figure>タグ内でキャプション(注釈)を示す際に使用します。今回は<figcaption>内にciteタグを使用することで引用元を示します。

figureとfigurecaptionの対応ブラウザ

対応ブラウザInternet Explorer 9~ / Firefox 4~ / Google Chrome 8~ / Safari 5.1~ / Opera 11~

画像の引用例

black and gray film camera near printed photos 引用元:unsplash

引用は違法?SEOとして良くない?

他サイトを引用する際に注意しないといけないことは著作権とSEOです。誤った引用方法をすることで著作権違反になったり、検索エンジンからのページ評価に影響を与えます。

引用時に注意する著作権

著作権とは、人が作成した文章、映像、音楽、プログラムなどの表現物を著作物といいこれを無断転機されないように守るための権利のことをいいます。著作権を侵害した場合、著作権侵害となり訴えられる可能性が出てきます。

だからといって、すべてのものに著作権があるはけではありません。

著作物にならないコンテンツ

  • よくある表現・短い文章
  • 裁判所の判決,決定,命令など
  • 史実やデータ
  • 著作者の死後50年以上経過した著作物
  • 公表後70年を経過した映画の著作物

キャッチフレーズなどの短い文章、裁判所の判例や史実など、実際に起った出来事や権利の期間が切れたものは著作物にあたりません。まずは引用するものが著作物かどうか判断しましょう。

安心なのは著作者から許可を得る

一番安心なのは著作者から予め許可を得ることです。許可を得るといっても、口頭ではなく書面で残すようにしましょう。使用条件(用途の範囲、期間など)を記載することでトラブルを未然に回避できます。

引用ルールを守る

著作権法第32条1項では下記のように明記されています。

公表された著作物は、引用して利用することができる。この場合において、その引用は、公正な慣行に合致するものであり、かつ、報道、批評、研究その他の引用の目的上正当な範囲内で行なわれるものでなければならない。

簡単に説明すると

  • オリジナルの文章がメインで、引用がサブとなっていること
  • 引用部分が明確になっている
  • 引用する正当な理由がある
  • 引用元を示している

が引用するルールになっています。適切引用タグを使い、ルールに沿って引用をしていれば大きな問題になることはありません。但し、写真の場合は肖像権であったり、商標権があるものもあります。詳しく確認したい場合は、弁護士などの専門家に直接ご相談することをおすすめします。

無意味に引用タグを乱用しない

Googleは、引用タグと検索ランキングについて特に言及していません。引用タグを使っていれば、いくら引用しても重複コンテンツとみなされないということではありません。

引用することで、ユーザの理解を深められるといった目的があれば適切評価されます。悪意を持って引用タグを乱用しないかぎりページ評価に悪影響がでることはありません。

以上、「引用タグ(blockquote)とは?種類と使い方について」でした適切に引用タグを使いましょう。

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