どんなサイトでも記事を書けば、Googleの検索結果で上位表示されるわけではありません。検索エンジンの仕組みをしっかりと理解して、良質なコンテンツを作成していく必要があります。
今回は、検索エンジンが順位を決めているロジックや、上位表示を目指すに当たって意識すべきことを紹介していきます。
検索順位とは?
GoogleやYahooといった検索エンジンで表示される検索結果の表示順を検索順位といいます。
検索結果の中には「有料広告」も含まれます。有料広告の場合、「広告」という文字がURLの冒頭についきます。その下に自然検索が表示されます。
この検索結果は、検索エンジンのアルゴリズムによって決められます。SEO施策としては、特定の検索クエリで検索結果の10位以内を目指しますが、1位とそれ以外の順位ではCTR(クリック率)が変わります。SISTRIX社が公開した2020年7月の検索順位別クリック率データでは、1位はCTRが28.5%ですが、10位になると2.5%まで下がります。上位検索させてオーガニック流入数を増やしたいのであれば、1位〜3位を目指すのが理想です。
Googleの検索アルゴリズムの仕組み
検索順位はGoogleの検索アルゴリズムによって決まります。順位を決める要素は200以上あるといわれていますが、具体的なロジックは正式に公開されておらず、常にアップデートされています。
アルゴリズムに対応する施策として、大きくテクニカル(外部施策)とコンテンツ(内部施策)に分かれます。
テクニカルはサイトのマークアップ構造が最適化、サイトの表示速度、被リンクなど技術部分の評価になります。コンテンツは、検索クエリからユーザの検索意図を理解し良質なコンテンツ(記事や動画など)を情報発信することで評価を得る施策です。
テクニカルとコンテンツ、どちらの施策も対応していなければ検索結果で上位表示を目指すことは厳しいでしょう。
Googleでは、検索で上位表示させるヒントとして下記のドキュメントを公開しています。
・ウェブマスター向けガイドライン(品質に関するガイドライン)
・Google検索品質評価ガイドライン
検索順位を上げる為の確認リスト
現在のアルゴリズムを理解した上で、検索順位を上げる最低限のことを下記にリストとしてまとめました。
検索順位で悩んでいる方は、是非参考にしてみてください。
1. 正しくHTML(HTML5)を使う
まずは、正しいHTML(マークアップ)を意識したサイト設計にします。文書をHTMLでマークアップすることで検索エンジンのクローラーがサイトやページ構成を理解することができます。
正しくキレイなソースコードを書くことで、クローラビリティが改善されます。正しいHTMLどうか判断するにはW3C(Webの技術標準化を進める国際的な非営利団体)が無償提供している「W3C Markup Validator」があります。サイトのURLやソースコードを貼り付けて、ツールで検証することで、HTMLの文法でエラー箇所などを知ることができます。
2. URL正規化
URLの正規化とは、同一コンテンツが違うURLで複数存在する場合に1つのURLに統一することをいいます。
同一コンテンツが複数URLで分散さていると、コンテンツの評価自体も分散します。
301リダイレクトやcanonicalタグを活用して1つのURLに評価が集中するようにします。
canonicalタグとは?正規化や正しい設置方法3. スマフォを意識したサイト構成
現在のGoogleはパソコンサイトでなく、スマートフォンサイトをページ評価の基準としています。2016年にGoogleからの正式発表があり、以降、モバイルファーストインデックス(MFI)が既に検索エンジンに表示される約70%のサイトに適用されているとGoogleは公表しています。
スマフォページがパソコンページに比べてコンテンツが極端に少ない、スマフォでの閲覧速度が遅いといった理由から検索順位が下げられることがあるので注意が必要です。
4. ページ読み込み速度を速くする
2018年にGoogleは公式サイトで「ページの読み込み速度をモバイル検索のランキング要素に使用する」ことをは発表しています。ページ読み込み速度が遅い場合は評価が下がるといったロジックのため、読み込み速度が速いページをさらに速くするといったことはしなくても構いません。ページ読み込み速度が遅い直帰率や離脱率にも影響があります。
ページ読み込み速はGoogleが提供する「PageSpeed Insights」で計測することができます。0〜100のスコアで評価されて数値が高いほど速度が速いといった判定になります。
5. 内部リンクを強化する
関連するページを内部リンクでつなぎ合うことでクローラビリティが向上し、ページ間での関連性が強化されます。ユーザがしっりたい情報が網羅させているとGoogleから認識され、検索結果で上位表示されやすくなります。
内部リンクを強化する例しとしては、次のようなものがあります。
- カテゴリーページに関連するカテゴリーやタグのリンクを設置
- 記事を深ぼるための関連記事への導線リンクを設置
- 商品やサービスの詳細ページリンクの設置
- 筆者のプロフィールページへのリンクを設置
リンクは出来る限り、テキストでアンカーリンクにするようにしましょう。クローラが読み込みやすくなるだけでなく、バナーなどの画像に比べてテキストリンクの方がユーザがクリックするといったデータもあります。
ただし、無条件にリンクを設置しないようにしましょう。不自然なリンクであることからペナルティを受けることもあるので注意しましょう。
6. オリジナルコンテンツを増やす
Googleが提唱しているE-A-Tにあるようにある特定の分野における専門性も評価対象の1つとなっています。
オリジナルコンテンツは、個人の体験や経験などを中心に独自の観点を取り入れたコンテンツです。他者にはないコンテンツを発信することで、検索上位表示に起因することができます。
コンテンツのオリジナリティを強化する方法として、次のようなものがあります。
- 体験談や経験談
- インタビューや取材
- アンケート結果
- 口コミ
- ホワイトペーパー
- マンガ
- 動画
単にオリジナリティを追求すればいいというわけではありません。ユーザにとって有益なコンテンツになっている必要があります。競合サイトと比較しながら、斬新さやユーザメリットがあるか考えてオリジナルコンテンツを増やすようにしましょう。
7. 良質な被リンクを増やす
良質な被リンク(ナチュラルリンク)が増えることで、サイトが外部からどう見られているか客観的に評価されます。Googleはページ間のリンクを投票と解釈しています。(Google が掲げる 10 の事実)
良質な被リンクを集めることで、被リンクを受けたページだけでなくサイト全体の評価やクローラビリティの向上も期待できます。
良質な被リンクを集めやすくする方法としは
- 有益なコンテンツの発信
- 注目度が高い情報発信
- 信頼性が高い情報発信
- OGPの設定
- SNSのシャアボタンの設置
良質な被リンクを集めるためには、有益で信頼できる注目度が高く信頼性のある情報を発信する必要があります。最も被リンクを獲得しやすい方法はSNSでの拡散です。OGPやSNSのシェアボタンを設置して、不特定多数に拡散されやすくするようにしましょう。
8. 低品質なコンテンツはnoindex
低品質コンテンツとは、「ユーザの検索意図を満たす情報やコンテンツがないページやサイト」を示します。
低品質コンテンツが割合が多いサイトは、ページだけでなくサイト全体の評価を下げる結果に繋がります。
低品質コンテンツにnoindexを設置することで、検索結果に表示されなくなります。
例えば、テストページやエラーページ、情報量がほとんど無いページ、コンテンツ内容が重複するページが該当します。
noindexとは?検索エンジンにインディックスさせない方法
9. サーチコンソールにサイトを登録
サーチコンソールは、Googleが提供する無料のサイト解析ツールです。サーチコンソールに登録することで、検索順位の推移やサイトが抱える問題などを確認することができます。
XMLサイトマップも登録することができ、いち早くGoogleにサイトやページの存在を知らせることができます。
検索順位を上げる為のやってはいけないこと
1. 悪質なペイドリンク
検索順位を上げる目的で、金銭を支払いリンクを買うといったペイドリンクがあります。ペイドリンクはGoogleのガイドラインによって禁止されています。リンク売買が発覚した場合は、大幅に検索順位を下げられる可能性があります。
2. 低品質コンテンツの量産化
他サイトからのコピペや機械的に生成されるページなど、一次情報がなく無意味に量産されるページは低品質コンテンツになるので注意しましょう。
ユーザ視点に立てば自然と検索順位は上がる
これだけをやれば、検索順位が上がるといった施策はありません。検索エンジンはユーザに良質なコンテンツを届けるということを目的としています。常にユーザ視点に立ち、ユーザビリティを考慮し良質なコンテンツを発信し続ければ自然と検索順位は上がっていきます。迷った場合はユーザ視点に立ち返り、サイトを見直すようにしましょう!